「具」象 展

(左上から)
「シャンプーとリンス」 トタン / 2024
「はさみ」 木,トタン,古いDM / 2024
「椅子」 トタン,そのほか / 2024
「刷毛」 木,布,アクリル絵具 / 2024
「石鹸」 トタン,そのほか / 2024
「彫刻刀」 トタン,木,ゴム版 / 2024
「電卓」 古いDM / 2024
「泡立て」 トタン,木 / 2024
「霧吹き」 トタン,木,そのほか / 2024
「クリップ」 トタン,木 / 2024
「洗濯ばさみ」トタン,木,そのほか / 2024

INFORMATION

会期

2024年10月1日(火)~ 2024年10月19日(土)

開催時間

13:00~18:00

休廊

日曜日・月曜日・祝日

概要

この度、フラットリバーギャラリーでは2024年10月1日より吉雄介展を開催いたします。

吉雄介は学生時代にトタン板という素材と出会い、以降トタンにこだわって彫刻作品を制作してきました。主に建築や道具類といった人工物の形から想を得て、大き過ぎず、小さ過ぎることない彫刻作品を生み出します。それらはちょっとユーモラスな形状でありながらエッジが鋭く、時に雄弁に自己主張しつつ、且つまた日常の延長線上にあるかのように慎ましく存在します。

「形」に強くこだわる彫刻家にとって具象か抽象かというフォルムの問題は古くて新しく、作品を制作する上での基本であり本質でもあるといっても過言ではないでしょう。今展覧会で吉は、その「具象」と「抽象」表現の境目について果敢に考察しながら「形」を探求します。この機会に是非ご高覧ください。

フラットリバーギャラリー企画

STATEMENT

「具」象展の具は道具、文房具、用具などの人が使う身近な日常品のこと。

建築、建造物などの大きなものから日常品や用途を持った工業製品などの小さなものまで人によってデザインされ造られた人工物の形に強く惹かれる。そんな物達の形を基に工業製品であるトタン板という素材で「形」をテーマに彫刻作品を作っている。

人工物の形をそのまま再現することはなく記憶の中では解体されているようで、バラバラになっている形の断片を混ぜたり組み合わせたりしながら一つの「形」に作り上げていく。すると形そのものはどんどん抽象的になっていくのだが、その「形」は彫刻として生きているだろうかと問うとき全体の形の中に具体的に作り込んだ部分が必要になることがある。もっと言えば具体的な細部こそが「形」を生き生きとしたものにする。

今回のフラットリバー展では身近にある人工物、身近にありすぎてじっくり見たことのない日常品などをその物の形、つまり具象彫刻として作ることにした。

モチーフに選んだ物の寸法を測ったり素材を確認したり、その形の成り立ちを調べる「物の観察作業」はとても楽しいものであり、作り手としてシンプルなデザイン、形の中にしっかりとある機能性に感心することもしばしばあった。

そしてもちろん選んだモチーフを彫刻として作る作業もトタン板での制作とは違って新鮮でこちらも大いに楽しんでしまったが何点かの作品を作るうちに気づいたことが実に興味深いものだった。今回は選んだモチーフを具象化するのに細部まで作る具体的表現が必要にも関わらずその「形」を彫刻として生きたものにするには抽象的な部分を残すことも同じように必要なのであった。

だから使う素材や形としての作り込み、彫刻としてのたたずまいの中にその物の姿、形とは少しずらした曖昧な部分を残すことにした。

さてすっかり「具」象展に向けての作品作りを楽しんでしまったが最後にこのことについて考えた。

 具象と抽象の境目はあるのだろうか。少なくとも自分の「形」の中にはあると思う。でもそれはいつも同じところにはないようで、真っ直ぐになったり折れ曲がったりしながら動いているし薄くなったり濃くなったりもしているようだ。具と抽のバランスを取りながら彫刻家として自分だけの「形」を探求し作る、ただそれだけのことを随分熱心にやってきたわけだ。でもそれが面白いのだからやめられないでいる。

吉雄介

ARTIST

1965年横浜市に生まれる。
1990年東京造形大学美術学科II類卒業。

最近の主な個展
2022  武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス9号館/東京
2022  Gallery 健/埼玉

最近の主なグループ展
2024 「うつす展」BOOK AND SONS/東京
2023 「へいは展」gallery DEN5/東京
2022 「Symbiosis 28 -28年間の共生-」ギャラリーいちょう/東京
2022 「HANCO展」フラットリバーギャラリー/東京

PRODUCTS

Yusuke Yoshi Stamps

価格:1,100円(税込)

購入:会期中はギャラリーにて販売。